ジェルボールペンは書く時のインクの使用量が多く、油性に比べて多くのインクが必要となる。そのため、従来の多色ジェルボールペンのボディは太くなり、スリム化しようとするとインク量を減らさざるを得ないという課題があった。今回同社は、新しく「サイドスプリング機構」を開発することでこの課題を解決し、日常使いしやすいボディの太さと適正なインク量を両立させた。開発には約4年を費やしたという。


新機構「サイドスプリング機構」

従来の多色ペンの構造では、中芯にスプリングが巻きついており、スリムにするために中芯を中央に寄せると、スプリング同士が絡まってしまう。そのため、中央に空間を設ける必要があり、スリム化が難しかった。
今回開発された「サイドスプリング機構」では、スプリングを中芯の隣に配置することで、中芯を中央に寄せる配置が可能に。従来と同じ中芯を使用しながら、軸径の8％スリム化と7％軽量化を実現し、スリムで握りやすい3色ジェルボールペンを作ることに成功した。

▼内部構造のイメージ （左：従来品、右：新商品）
新商品ではスプリングを中芯の隣に配置。

▼サイズの比較（左：従来品、右：新商品）
サイドスプリング機構により従来品から8％スリム化、7％軽量化に成功。

12 年連続売上 No.1※「サラサクリップ」とは

「サラサクリップ」はさらさらとした軽い書き心地と、濃くあざやかな発色が特長のジェルボールペン。2023年に発売20周年を迎え、累計販売本数10億本（2022年3月時点同社出荷実績）を突破し、12年連続売上No.1※と人気が高い商品である。
※ 日経 POS サービス2012年1月～2023年12月文具市場（ジェルボールペン）各年間累計販売本数より。全国 GMS/SM/CVS/DRG 計