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Kitpas×MAUプロジェクト始動!障がい者雇用の推進と若手アーティストの支援めざす

障がい者雇用の推進と若手アーティストの支援を目的とした、新たなCSR(環境・社会貢献活動)型プロジェクト「Kitpas×MAU drawing project」が、K-ART SCHOOLのプロデュースによって、このほどスタートした。プロジェクト名にあるKitpas(キットパス)は日本理化学工業の筆記具の製品名で、MAU(Musashino Art University)とは武蔵野美術大学のこと。

「Kitpas×MAU drawing project」は日本理化学工業、武蔵野美術大学とスポンサー企業の協力のもと行っていくプロジェクト。スポンサー企業の玄関ホールや社内にあるガラス窓、または「キットパス」専用のビューボードのようなブラックボードに、「キットパス」を使って武蔵野美術大学の若手アーティストが絵を描く機会を提供し、企業・若手アーティスト・キットパスを同時にPRすることを狙っている。

同プロジェクトのスポンサーに最初に名乗りを上げたのが、民間学童保育事業を展開するウィズダムアカデミーだ。現在、都内を中心に、横浜、名古屋に直営校11校を運営しているほか、7校の運営を受託している。今回のプロジェクトの第1回の会場となったのは東京・世田谷区のウィズダムアカデミー成城祖師ヶ谷大蔵校で、2018年8月6日に武蔵野美術大学3年の柳内聡太さんが同校のキットパスルームに設置されたキットパス専用ビューボード(4,700mm×2,300mm)に、「キットパス」を使って20人ほどの子どもたちと一緒に絵を描いた。

柳内さんが子どもたちに好きなものを描いていいよと言うと、家や花を描く子、漫画のキャラクターを描く子など様々で、中には算数の計算を始める子や、塗れ雑巾で簡単に消せることが楽しくてどんどん消してしまう子もいた。最終的には柳内さんが子どもたちの描いた絵を活かしながら、見事な作品を描き上げた。

20180825kitpas1.jpg柳内聡太さんの作品



また、第2回目を8月9日にウィズダムアカデミー駒沢桜新町校で開催。この日は壁紙に黒板壁紙(3,000mm×2,000mm)が貼られている教室に、中村香穂さん(武蔵野美術大学2年)が「ダストレスチョーク」を使って、虫眼鏡でアリを見ている少年の絵を描いた。子どもたちはライブペイントを真剣なまなざしで見つめながら、何を描いているのかがわかると声に出して叫んでいた。

20180825kitpas2.jpg中村香穂さんの作品



K-ART SCHOOLによると、スポンサー企業にお願いしていることは次の3点だという。
(1)キットパスで描く場所の提供:ガラスなどの平滑面を基本として、いろいろな方に見て頂ける場所を希望します。
(2)展示する場所の提供:描いている場所の近くで、手の届かないような場所を確保して頂ければと思います。
(3)若手アーティストへの謝礼(1回1万円+交通費)。

今回ウィズダムアカデミーは、武蔵美の生徒に描いてもらう場所と費用、作品を展示する場所を提供することで、若手アーティスト支援と障がい者雇用の推進という社会貢献性の高い活動の支援を行ったことになる。同時に、子どもたちに本物のアーティストが描いている姿や作品に触れさせることによって、より感性を高めるという目的を果たした。

K-ART SCHOOLでは「例えば会社エントランスや美術館のエントランスなどでも実行していけると思います。スポンサーは幅広く広げていきながら、武蔵美の黒板ジャックのように、企画が1人歩きできるようになるまで育てていきたいと思っています」と話す。

kitpas×MAU drawing projectの詳細はこちら

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