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文具王の2017年文具重大ニュース 後編

高畑正幸

2017年も残りあとわずか。今年も文具関連で様々なトピックがありましたが、その中から文具王・高畑正幸編集長が「文具重大ニュース」を選びました。

その5・筆記具の高級モデルが続々

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ぺんてるの「オレンズネロ」、サクラクレパスの「サクラクラフトラボ」(写真)、三菱鉛筆の「Steward」、ゼブラの「シャーボX GS40th」など、これまでの技術を高級に振った筆記具の発売も目立ちました。景気の上昇を反映してか、高級感のある文具への感心が高まってきているのではないでしょうか。

今年の男子文具は、重量感があり、表面の経年変化を楽しめる真鍮がよく使われているイメージがありますが、そうした高級、贅沢な素材を使って分かりやすく高級感を演出している筆記具が多かったように思います。

その6・新機軸の手帳が相次ぎ登場

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2018年版手帳では、スマホに対抗する機能的な手帳として、“立つスケジュール帳”が目立ちました。LIHIT LAB.の「卓上カレンダーにもなるダイアリー」(写真上)や、文具ソムリエールの菅未里さんが監修したカール事務器の「カレンダー手帳」(写真下)などといった、手帳とデスクカレンダーを兼ねたような商品が各社からこぞって登場しました。

また、システム手帳の復活を模索するように、デザインフィルの新ブランド「PLOTTER(プロッター)」のレザーバインダー、リングを2つにしたレイメイ藤井の「デュアルリングバインダー」(下写真)などの新製品も登場しました。

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その7・「ハコアケ」がヒット

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コクヨから発売されている、刃を閉じたままカッターのように引いて切れるはさみ「ハコアケ」がヒットしています。

通販で買い物をする人が増えたこと、またメルカリなどの個人売買サイトを利用する人が増えてきたことから、個人宅でもダンボールの開梱や梱包をする機会が増えてきています。「ハコアケ」のヒットは、そうした需要が顕在化したものだと思います。

その8・書店系の文具取扱が加速化!?

今年はTSUTAYAからオリジナル文具が発売になり、出版取次最大手の日販(日本出版販売)が年末に「文具女子博」を開催するなど、書店系の動きが目立つ1年だったのではないでしょうか。

ここ数年、文具を扱う書店が増えてきていますが、今後その動きが加速化してくるのではないでしょうか。

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