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【2018年版手帳特集】銀座・伊東屋がおすすめする注目手帳は?

サマーシーズン後半には、2018年版の手帳が文具店の店頭に並びはじめるなど、年々初動が早まってきている手帳商戦。9月に入るとその動きも本格的になってきたようで、売り場に大きな手帳コーナーを設けるお店が目立つようになってきており、手帳を吟味するお客さんの姿も目に付くようになってきている。

当サイトでは、すでに来年の手帳選びを始めている手帳ユーザーのために、2018年版手帳に関する情報をいち早く提供していくが、まずは都内の有力文具店のおすすめ手帳をご紹介する。

今回は、東京・銀座の伊東屋本店にお邪魔しておすすめ手帳を伺った。同店は、本館・G.Itoya4Fフロアで手帳を通年で展開(上写真)。2018年版手帳は8月初旬から順次商品が入ってきており、「売り場での手帳商戦のムードは高まってきています」という。

ガントチャートがユーザーに浸透

今回、お話しを伺ったのは、同フロア担当の橋本たまきアシスタント・マネージャー。橋本さんに最近の手帳動向について聞いたところ、「ガントチャートがさらに浸透してきました。」という。

元々、ビジネスの現場でプロジェクト管理や生産管理などの工程管理表として使われているガントチャートだが、長期のスケジュールを俯瞰的に見ることができて便利なことや、スマホとの差別化の意味もあり、ここ数年、手帳メーカー各社からガントチャートを採用した商品が相次いで登場してきている。

「アートプリントジャパンから初めてガントチャート手帳が発売されてから、5年ほどになると思いますが、じわじわと浸透してきていると感じています。お客様からの問い合わせも多くなってきていますし、そうした動向もふまえて、各種伊東屋オリジナル手帳でも、2018年版からはほぼ全部のアイテムでガントチャートのページを追加掲載するようになりました」(橋本さん)。

伊東屋3.jpg「伊東屋オリジナル手帳」にも2018年版からガントチャートページを掲載

伊東屋2.jpg売り場に並ぶ伊東屋オリジナル「カラーチャート手帳」にもガントチャートを掲載

また一方で、ガントチャート手帳のパイオニアであるアートプリントジャパンからは、手帳評論家・舘神龍彦氏が監修した、月間ブロックとガントチャートが見開きで一覧できる「G.B.Planner」が新登場。見開きで左側が月間ブロック、右側がメモページになっているが、下写真のようにメモを開くと1カ月分のガントチャートページが俯瞰できる仕組みだ。

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ツインタイプの手帳も

また、月間と週間のスケジュールが上下で同時に見られるセパレート式のツインタイプの手帳も再び注目を集めているようだ。マンスリー手帳とウィークリー手帳の2冊を上下にくっつけたようなスタイルで、例えばその月のマンスリーのスケジュールを参照しながら、ウィークリーに書き込むことも容易にできる。もちろん、別々にめくることもできる。

同タイプの手帳では、学研ステイフルの「ツイン手帳」や伊藤手帳の「セパレート手帳」が老舗的な存在で、最近はコクヨの「キャンパスダイアリー」にもセパレートタイプが登場している。このうち「ツイン手帳」と「セパレート手帳」にはB6サイズが登場しており、コンパクトで持ち歩きに最適なサイズということもあり、大いに期待している商品だという。

ツイン手帳.jpg学研ステイフルの「ツイン手帳」

デザイン系手帳にも話題の商品が!

カジュアルなデザイン系手帳にも注目商品は多いようだ。

今シーズンで2年目となる、デルフォニックスの「ロルバーン ダイアリー」の綴じ製本タイプ、フランスの紙メーカー・パピエティグルとコラボしたクオバディスの手帳にも期待。クオバディスでは、ジッパータイプの手帳カバーが登場したが、「期待していた人は多いと思います」という。

デルフォ.jpg売り場に並ぶデルフォニックスの「ロルバーン ダイアリー」(製本タイプ)


クオバディス1.jpgクオバディスとパピエ・ティグルのコラボ手帳。「ティグル」とはフランス語で「虎」の意味。


クオバディス2.jpgジッパータイプで便利になったクオバディスの手帳カバー

また、来年の干支がイヌなので、イヌ柄の手帳も「かわいい」と人気なのだとか。この取材中にも、イヌ柄の手帳を手に取って見ていた女性客の姿が見られたので、確かに注目度は高いようだ。

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シンプルかつかわいいイヌ柄の手帳(写真はすべてデルフォニックスの手帳)

デジタルとアナログの両立は当たり前!?

「最近は、マンスリーに特化したものの需要が増えてきました」と橋本さん。スマートフォンとの併用を考えて、マンスリーを選ぶ人が増えてきたということもあるのだろうか。


「デジタルとアナログのどちらがスケジュール管理に最適かを比べる時代はもう終わっていて、今はデジタルとアナログの両立は当たり前になっています」。

スマホには電池切れの心配もあるし、電話しながらスケジュールを見ることもできないし、スケジュールの一覧もできない。デジタルでのスケジュール管理には、そういったデメリットがあるのは確かなので、「“やっぱり手帳は必要だ”とみなさんが感じておられるのではないでしょうか。当店にいらっしゃるお客様は、“どちらも必要”という方ばかりです」という橋本さんの説明にも納得だ。

そうした“デジ・アナ”両立派のユーザーは、スマートフォンで細かいスケジュール管理をしつつ、マンスリー手帳でざっくりとしたスケジュール管理を行う人もいれば、「エディット」のような1日1ページ手帳を使って詳細な記録をとりつつ、スマートフォンではざっくりと管理するという人もいるようだ。

なお同店では、使い方のイメージが分かるように、具体的に記入例を書いた商品サンプルを売り場に置いている。「今年は特に、そこに力を入れようと考えて、売り場全員で取り組んでいます。多くのお客様はそれをご覧になられているようで、“参考になる”と言われることが増えています」。

伊東屋4.jpg商品サンプルには詳細な記入例を掲載

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