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【新店舗】"都内最大級"の文具店・丸善池袋店

北澤孝之

弊社で発行している文具のフリーマガジン「Bun2」の北澤編集長が、先日都内にオープンした話題の文具店を紹介します。

*丸善 池袋店は2021年7月31日に閉店しました

電車が目印!

2017年8月10日に、丸善ジュンク堂書店が東京・池袋に「丸善池袋店」をオープンした。地下1階から地上2階までの3フロア約400坪で売り場を展開しており、同社によれば“都内最大級”の文具店なのだという。

このお店、都内最大級というところで文具ファン大注目なわけだが、実はそれ以外の部分でも世間の注目を集めている。冒頭に掲載した店舗外観の写真をご覧いただければ分かると思うが、お店の正面に電車のカットボディが展示されているのである。きっと、鉄道ファンも多く訪れるに違いない。私も、その辺りはいける口なので、訪れる前から楽しみだった。

同店は、池袋駅東口から徒歩数分、同じグループのジュンク堂書店池袋本店のすぐ近くに店舗を構えている。ビル1F正面のガラス張りになっているところに、西武鉄道の新2000系と京浜急行電鉄の800形が並んでデンと置かれている。池袋なのに、西武の黄色い電車と京急の赤い電車が仲良く並んでいるというのは、ちょっと違和感を感じるが、インパクトはかなり大きく、池袋の新名所にもなりそうだ。丸善にコアな鉄道マニアがいるから電車を設置した、わけではなくて、実はこのビルのオーナーの趣味らしい。店内に入るともう1台、東急電鉄の7700系のカットボディも展示されていた。

道行く人々が立ち止まって写真を撮っていく。スマホで撮る人が大半だが、ちゃんとした撮影機材で撮っている人もいる。そういう人は、おそらく鉄道マニアの人なのだろう。私も負けじと、カメラを構えた。

4.jpg中に入るとこんな感じ。電車があってもあまり違和感を感じなかった。


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店内にも東急7700系を設置。何気に丸善の中吊り広告が下がっていたりする(右)。

こだわりの文具がずらり!

外観だけみると鉄道マニアの聖地のように思えるが、店内は文具マニアの聖地である。“都内最大級”をうたうだけあって、かなり気合いの入った品揃えだ。

1階は、電車を展示していることもあってか、鉄道グッズや関連書籍などを扱うイベント的な売場が少しあって、あとはカフェスペースとなっているが、地下1階と2階が本格的な文具売場となっている。地下1階では、定番的な文房具や便箋・封筒、和雑貨などを扱い、2階では高級筆記具や革小物、高級ギフトを展開している。

“都内最大級”なんて言うものだから、背の高い棚什器に商品をぎっしりと積んでいるようなものすごい売り場を連想していたが、実際に見てみるとすっきりとした印象だ。ここに先がけてオープンした、マニアックさを強調したような銀座ロフトの文具売場と比較すると、老舗ならではのオーソドックスな商品構成だと感じたが、よくよく見ると個性的なところも目についてきた。ご当地文具的なコーナーも面白かったけど、いちばん興味をひいたのは、2階の奥の売場で展開していたトランプのコーナー。世界中のトランプやカードゲームを集めたイベント的なコーナーで、これだけのトランプが集まっているお店は見たことがない。後日、丸善の人にきいてみたら、ここのトランプは結構売れているそうだ。

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1、2階は吹き抜けになっていて開放感がある。1階左側がカフェスペースになっている。


2.jpg一般文具中心の地下1階の売り場


3.jpg高級品やセレクト品など揃う2階売り場

カフェも設置

サッと見てすぐに出るつもりでいたのだが、ついつい色々なものが気になって、気がつくと結構な時間が経っていた。

長時間店内をうろついてのどがかわいたので、1階のカフェでひと休みすることに。洋書(非売品)が書棚にずらりと並んでいて、まるで書斎にいるような感覚だ。この日はお茶を飲んだだけだったが、丸善名物のハヤシライスもここで食すことができる。

文房具を見てまわって、買い物をして、さらにはお茶を飲みながらくつろぐこともできるし、文具ファンにとってなかなか楽しいお店ができたのではないだろうか。私も、これから池袋に来る機会があれば、必ずここまで足をのばすことになるだろうと思う。

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カフェでひと休み

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この日の購入品。丸善オリジナル便箋、同ミニ便箋、そして「プレピー万年筆」。

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