連載企画
来た、見た、買った
【連載】『来た、見た、買った』東京・三鷹市「山田文具店」

【連載】『来た、見た、買った』東京・三鷹市「山田文具店」

2017/04/20

[文具店、雑貨店を写真で紹介する不定期連載。取材で訪問したお店を紹介します]

「山田文具店」は、JR三鷹駅南口を出て中央通りをしばらく真っ直ぐ進んで右、一本引っ込んだ通りにある三鷹産業プラザの1階にある。一時期たくさん出た「個人が立ち上げた文具セレクトショップ」の中でも最初期に開店した「文具を愛する人のための、雑貨セレクトショップ」の老舗だ。店名の「山田」は店主の請川麻美さんの旧姓から。売場面積は約30㎡。

どんなものを売っているのかは以下に一部をご紹介。カギカッコ内は請川さんのコメントです。

パンの形をしたブローチとマグネット

人気商品のリアルなパンの形をしたブローチとマグネット。主婦の手作り作家に頼んで作ってもらっているもので、何列か見える売り切れ品は現在鋭意製作中。

「息の長い人気商品で、もう随分売ってますけど、最初の頃に比べたらすごく上手になってます。最近は何だか職人を育てているような気もしてきました」

「こけし」が大人気

これも人気商品の「こけし」。最初は右下に写っている「通信こけし」（実際に郵送できる）を発見して、仕入れたところ大人気に。それからだんだん種類を増やしてきた。

「メルマガで入荷告知を2回もするとほぼ売り切れてしまうので今はこれくらいしか在庫がありません。職人さんを取りまとめているお店から仕入れてますが、向こうからの提案でこの夏に『こけしフェア』をやることになりました。300体ほど入荷の予定です」

岩波文庫ミニノート

「岩波文庫ミニノート」。岩波文庫と同じ紙、印刷技法、製本・梱包で作られた無罫のノートで、表紙に印刷されているのは、英語表記の夏目漱石「こころ」、松尾芭蕉「おくのほそ道」、太宰治「人間失格」の3種類（漱石は欠品中）。

「書籍モチーフでは、広辞苑柄のトートバッグ、広辞苑型のポーチも人気です」

電車グッズ

JR東日本商事が運営する鉄道グッズのお店「TRAINIART（トレニアート）」のマスキングテープ、スタンプを中心に、各社の鉄道関連グッズをコーナー展開。Fe成分を持つお客さんの熱い支持を得て、導入した昨年からずっと人気商品。

「去年は本当にこのコーナーで助かりました。かわいいと思って仕入れ交渉したら『コーナー展開必須』と言われて一瞬躊躇したんですけど、置いて良かったです」

スタンプがカワイイと思いました。

原稿用紙モチーフも人気

原稿用紙モチーフの文具も人気。PORTの「メモ原稿用紙」、1行分の原稿用紙柄が印刷されているマスキングテープ、yurulikuの原稿用紙クリアフォルダーなどを集めたコーナーを作って展開。

「原稿用紙をモチーフにしたものが色々な所から出ているので集めてみました。なかなか人気のコーナーです」

PORTのメモ風原稿用紙。カラー表紙の方はなにげにゴージャス。

yurulikuの「BUNGU Clear Folder」シリーズ。原稿用紙のほかノート罫やリーガルパッド柄もある。

ツバメノート書籍袋、本物の「薬袋」

ツバメノート柄の書籍用紙袋（買った雑誌いれてくれたりする薄手のアレ）。大阪の包装資材メーカーとツバメノートがコラボして作ったものだそう。

「『こんなの作ったんだけど、どう？』って持ってきてくれました」

袋その2は、お医者さん行くと出て来る薬袋。医療系の問屋さんで仕入れてくる本物。当然ながら日付や宛名、用法の書き込み欄があるので、ラッピング用に色々楽しい使い方ができる。

「どうしても欲しくて、医療系問屋さんを探して取引を頼んで仕入れ始めたものです。医療系もかわいいものが多くてコーナーにしています」

かっぱ橋系

山田文具店はオリジナル商品を出していないので、色々な所に行って色々なものを探してくる。写真の紙風船はかっぱ橋の縁日関連用品を扱っているお店でテキ屋のおじさんに混じって仕入れてきた。

「かっぱ橋の問屋さんには意外と色々かわいいものがあるんです。紙風船も種類がたくさんあってびっくりしました。今は飾ってある分だけですが、また仕入れてこようと思います」

写真の大きなおはじきもかっぱ橋系。直径4～5cmもあるので「ペーパーウェイトにちょうどいい」と思って仕入れた。通販でも数十個単位の注文がしばしば入るが、「そんなにたくさん何にお使いになっているのかはぜんぜんわかりません」。

隣は駄菓子屋さん系の問屋から仕入れたおもちゃ。紙が巻いてあって、思いっきり振るとびゅんと伸びるあれです。