【連載】『小粋な手紙箱』 #24 海外の人とポストカードを交換する「ポストクロッシング」
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタントの田丸有子さんは、子どもの頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの手紙好き。コンサルタントとして手紙文化を広めるために活動している田丸さんに、手紙の書き方のコツや手紙に関するトピックなどを毎月紹介してもらいます。
手紙で気持ちを伝えよう!
みなさん、ごきげんよう。
そろそろ桜の開花予想が話題になる時期ですが、いかがお過ごしですか?
花粉症の方々、お見舞い申し上げます。
今回は海外の人とポストカードを交換するポストクロッシング(略してポスクロ)というサービスをご紹介します。
インターネットを駆使したデジタル機能とポストカードを郵送するというアナログ機能をミックスしたまさに今の時代ならではの面白いサービスです。
やり方はとっても簡単!
まず、Postcrossingのサイトにアクセスして住所を登録します。
ポストカードを送る相手をリクエストします。
ランダムに選ばれた相手の住所とプロフィールが送られてきます。
プロフィールを読んで、相手が喜びそうなポストカードを送ります。
相手がポストカードを受け取ると、届いたことを知らせるメールが来ます。
自分に届いた時も、お知らせメールを送ります。
文章は基本英語で書きます。最初はちょっとハードルが高いと思うかもしれませんが、ポストカードですからたくさんの文章を書く必要はなく、慣れないうちは一文だけでも良いでしょう。私は受け取ったポストカードを読んで、いいと思ったフレーズを覚えておいて使うこともあります。英語圏ではない国の人も多いですし、完璧じゃないのはお互いさま。そんなところも面白いですね。
ポスクロに登録している人は年齢性別、国も趣向も本当にさまざま。どこの国のどんな人に当たるのか、クジを引くみたいでワクワクします。その人の趣向に合ったものを選ぶ作業も楽しい。プロフィールに書かれていることが、なんのことかわからなくて調べていくうちに、自分の全く知らない世界を知るきっかけにもなることもあります。
たかがポストカード一通のやり取りですが、続けているとさまざまな発見があります。海外のポストカードを手にする歓びと未知の世界を垣間見ることのできるコミュニケーションがポスクロの醍醐味と言えるでしょう。
ポストカードという小さな紙の上に広がる“世界”をあなたも感じてみませんか?手紙トピック
今年のアカデミー作品賞を受賞した映画 『グリーンブック』 を観ました。私が近年観た中でも上位に入るほど好い映画でした。
映画の中で主人公が手紙を書くシーンがあり、それがとてもほのぼのとして素敵なのです。
腕っ節の強い主人公トニーはミュージシャンのシャーリーに運転手兼ボディガードとして雇われます。仕事でしばらくの間、家を空けることになるのですが、奥さんは毎日手紙を書くようにと渋るトニーに約束させます。手紙を書くことは見るからに苦手そうなトニーですが、約束はきちんと果たそうとします。しかし、スペルは間違いだらけで文章もひどいもの。雇い主のシャーリーはそんなトニーを見ていられないとばかり、文章作成を手伝って素晴らしくロマンチックな手紙に仕上げるのです。奥さんは毎日のように熱烈なラブレターが届くので大喜びですが、最後にオチが・・・。
気になる方はぜひ映画をご覧くださいね。
今月のマキシマムカード
テーマ:典雅
葉書: 京都便利堂
切手・特印: 天皇陛下御在位三十年記念
お知らせ
★手紙やメールの書き方の基本について通信講座があります。
忙しい人でも自分のペースで学べます。
楽しく学んで手紙上手になりましょう!
【入門講座 /通信講座「手紙の書き方講座」】
【ビジネスメール講座 /通信講座「仕事で差がつく!メール・文章の書き方講座」】
【美文字講座 /通信講座「仕事で差がつく!実用美字・美手紙講座」】
★ 体験講座も有ります!
プロフィール
田丸有子 (たまるゆうこ)
(社)手紙文化振興協会認定・手紙の書き方コンサルタント
子供の頃から「手紙魔」と呼ばれるほどの文通好き。でも手紙の何がそこまで自分を魅了するのか、深く考えたことはありませんでした。講座を受けて一番良かったことは、手紙が私の憧れを実現する手段であると気付いたことです。自分を表現することで人に喜んでもらいたい。叶えるために出来ることは何かずっと探してきました。その表現方法こそ私にとっての手紙であり、魅かれる理由なのだと気付いた瞬間、「やっと見つけた!」そんな気持ちになりました。
また、郵趣のコミュニティに参加したことで、手紙にも色々な楽しみ方が有ることを知りました。私が今夢中になっているのは、葉書と切手、消印をコーディネートするマキシマムカード。いかにセンス良く仕上げて個性を出すか、考えるだけでワクワクします。
奥深い手紙文化を通して自分の世界が広がっていく面白さを沢山の人たちと共有し、心を豊かにしていきたいです。
ブログ「Cordially yours」
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